失業対策事業はモラルハザードを生む。再就職にはつながらない。30年以上にわたった失業対策事業の反省はそこにあったはずなのだが、実際には類似の政策が不況のたびに繰り返されていった。たとえば、2002年から2004年にかけて実施された緊急地域雇用創出特別交付金もそうである。地方自治体ごとに失業者の雇用吸収につながる事業を立案して、おもに民間企業やNPOなどに委託する形で6ヵ月以内の期間で雇用する、というものであった。
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このときも再就職につなげることを狙いとしていたのだが、実際にはうまくいかなかった。それはそうだろう。もともと特段必要がない事業を、雇用の場をつくるために、無理矢理行うわけで、なかには有効な事業もあったであろうが、多くは、成果をたいして期待しない事業であったはずだ。失業者を雇用して短期間だけ使うのだから、委託された民間企業も難易度の高い仕事はさせられないし、仕事の質を厳しく求めることもない。それでは雇用された人々の仕事に向き合う意欲も高まらないし、職業能力も高まらないのは当然である。